SS感想

 

まず最初に、『奇跡 決勝戦のウィンターライブ/SS』、お疲れさまでした。

私は後編が公開されたタイミングで前編も読みたかったので1月5日に45話全て初めて目を通しました。なので、初見から5日しか経っていない状況で頭がうまく整理できていませんし、しばらくはこの余韻に浸っていたいので簡単に整理したくないのが正直な感想です。とはいえ、やっぱり吐き出さないと死んでしまいそうなのも事実なので、何とか5日間で自分がSSで思ったことをまとめました。読んですぐに書かないと、その瞬間の感動とか、うまく言えない気もするので。文として残しておくために、独り言として呟きます。(私情まるだし/偏りがすごいです)

 

 

①『どうしてアイドルになったんですか?』という質問に対する明星スバルの答え

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大好きな父親と『同じ』になれば、天国のお父さんに手が届くと思った。最初はそんな理由。けれど夢ノ先学院で無数の輝き、アイドル、仲間に出会えた。沢山のキラキラに囲まれて、それが嬉しくて、幸せで。たったそれだけ。それ以上のだいそれた理由なんてなくて。

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多分、明星スバルが望むものは、そんな些細な願いなんだと思いました。一年前、一人ぼっちで夜空を見上げていた彼には、きっと大層な願いなんてなくて、アイドルになりたい、アイドルでいたい、それだけなんだと思いました。

あんさんぶるスターズのアイドルは、様々な理由を持ってそこに立っていますが、スバルは至ってシンプルで、かつ純粋だと感じました。物語の中で後々、彼は自分の父親に問いかけたり、父親について何度も何度も語ったり、「大好きなんだ」と言います。

今回の物語がこの台詞から始まったことに、読み終わった今では大きな意味を感じますし、胸がいっぱいになります。

 

②ショッピングモールのゆうくんの台詞

 

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ゆうくんの口から、『SSで人生が終わるわけじゃない』と聞けたことが、ここでは何よりの儲けというか、宝物というか、それくらい貴重な台詞だったと思います。

あくまで個人の見解ですが、ゆうくんは良い意味でも、悪い意味でも、『tricksterが全て』というところがあるなぁと思ってました。

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真夏の夜の夢』囚人の愛-で言っていたこの台詞を思い返すと、特にそうだなって。それが特別悪いわけではないんけれど、tricksterに救われたから、居場所を作ってもらったから、大切で、追いかけて、しがみ付いているようなイメージが何となくありました。かけがえのない存在で、離れたくなくて、この頃はとにかく必死という感じで。だからそんな遊木真くんの口から『これから』という、未来が聞けたのが嬉しかったし、月並みな表現ですが、変わったのかなぁって。『今』を見据えることも、もちろんゆうくんにとっては何よりも大切なことだけれど、『未来』に目を向けてくれたことが、この段階ではもう十分だなって思いました。 

 

③朔間凛月と瀬名泉

 

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knightsPは、嬉しくて仕方なかったと思います。二人の活躍はもちろんだけれど、この台詞も。やっぱりknightsでいる時の凛月は、どこか確信を突くような、とんでもないくらい大切なことをサラッと言うところがあるような気がします。だからknightsでいる凛月が好きです。

でもこの台詞が好きな理由はもう一つあって。「人類に恋をしているんだ」とこのいつもの天真爛漫な笑顔で言ったことが、人類に恋をしたことによって傷つけられた兄、零が救われているんじゃないかなって考えたからです。人を愛したから傷つけられたし、踏みにじられたけれど、弟が、大好きな弟が笑顔でこう言ってくれることに、大きな価値を感じました。

 

そして、色々なくだりがありましたが、やっぱりいつもかっこいですよね、泉は。

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メインストーリーの瀬名泉といえばゆうくんを監禁し敗北、(字面で見るとすごい)というあんまりいい活躍はしなかったですよね。公式がこのキセキシリーズをメインストーリー第二部扱いする理由が、ここで明確に描かれていて感動しました。色々、対になっているシーンが多くて、ここもその一つです。昨日の敵は今日の味方、まさにその通りで、味方になった二人は頼もしくて、かっこよくて、お兄さんで、ずるいくらい頼もしいなって思っちゃいました。そしてこの二人がゆうくんや衣更に向ける愛情が、少し方向がずれるときもあるかもしれないけれど、確かに大きくて深いものだということも実感できて、幸せな瞬間でもありました。勝敗とか、どうでもよくなるくらい、二人がかっこよかったです。

 

④守沢千秋と明星スバル

 

明星スバルという人間にとって、『守沢千秋』という存在が、どれほど大きいものなのか、何だか初めて知ったような気がしました。

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生徒会長によって空中分解させられたtricksterの中で、たった一人だけ残ったスバル。一年前、彼はその才能ゆえ、生まれゆえ、孤立しました。そしてこのとき、ようやく掴んだ居場所さえもあっさり失って、行き場を見失いました。

そんな時に手を差し伸べてくれたのが、他の誰でもない、部活の先輩でした。

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守沢千秋は、ヒーローに憧れていました。困っている人がいたら手を伸ばす。彼にとってそれは当然のことで、当たり前で、多分呼吸のようなものだと思います。そして一年前も、それは同じでした。

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正直鳥肌が立つくらい、嬉しかったです。このスバルの台詞で、今までの千秋の行動や台詞を肯定してもらえたような気がして。

千秋とスバルの関係に名前をつけるとしたら何だろう、って何度も考えたことがあります。そして今回、ようやく答えが見えました。スバルにとって『守沢千秋』っていう存在は。うざくて、暑苦しくて、けれど決して見放してなんてくれなくて、苦しい時に駆けつけてくれる、いや、こちらの領域を侵しても立ち入って来るような。

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そんな存在だったんだなって思って、涙が止まらなかったです。

革命を起こして、学院に平和をもたらしたスバルに『ありがとう』と告げる千秋と、一年前一緒に部活をしようと声をかけただけの千秋に『ありがとう』を告げるスバル。

与えられたものと同じ分返す、なんてことはしなくていい、その時に自分ができるものを返せるなら、返せばいい。見返りは、求めてはいけない。

そんなあんスタ内で描かれた『ヒーロー』のメッセージを、二人の台詞から何となく感じました。

推しの話なので余談が多くてごめんなさい。最後に、ひとつだけ。

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これが、私が守沢千秋を好きになった一番の理由なんです。そしてこのスバルの台詞は、そのきっかけとなった、私のもう一人の最推しの台詞と、とても似ていました。

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誰かを必ず助けるからヒーロー、というわけではなくて。困っている人がいたら求めていなくても手を伸ばして、助けたい!と強く願う。弱いから、強くあろうとして、ヒーローに憧れて努力をする。だからこそ、『たいちょうはヒーロー』『本物のヒーロー』なんだなって。このスバルの台詞を聞いた時に奏汰の台詞が頭から離れなくて。スバルも奏汰も孤独であるときに千秋に救われた、という点では同じなんだ、だからこんな一緒の考えに行き着くんだ……って放心状態になりました。いや、本当にまさか2015年最推しの始まりの物語をこんなところで思い返すことになるとは、違う意味で感動しました。

 

⑤日々樹渉と氷鷹北斗

私があんスタで一番好きな部活は、紅茶部と演劇部なのですが、前者は好みだとして、後者はストーリーを読んでいくうえで少しずつ好きになりました。日々樹渉という存在をここまで好きになったのも、演劇部の影響もあるのかな、とよく思います。

前編で、嗚咽が止まらなくなるほど泣いたのは、この二人のやり取りでした。一昨年、エレメントを読んだとき、多分あんスタのシナリオで一番の衝撃を覚えました。北斗が言うように、日々樹渉が何故北斗を舞台にあげたのか?その答えが未だに分からなかったです。

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北斗が言った「復讐心」を芽生えさせるために舞台にあげたのか?確かにそう考えたこともあったんですけど、小説版のDaydream、そして何よりもエレメントの本編で日々樹渉は、敵である英智にこう言いました。

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実際、渉は現在fineに所属しているし、本当に感謝していたのだと思います。そして、一度たりとも英智を恨んだことも憎んだことも、五奇人の中でただ一人だけないのだと。だから余計分からなくて、今日この日まで、渉が北斗を舞台に上げた理由が。

本人の口から、いつもの雑談のように始まったそれは、渉らしくて、何だか、『本当に、繊細で、優しい男の子だなぁ』と、笑ってしまうくらいの愛情表現でした。

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渉が言ったように、友達でも家族でもなくて、仕事上の仲間というほど浅い関係でもなくて、師弟関係と呼べるほど何かを教えたわけではない。けれど渉にとって、北斗は『かけがえのない存在』であることは確かだったんですよね。

渉の感謝の気持ちは人には伝わりづらいかもしれないけれど、それは必ず誰かの糧になるでしょう。実際、北斗はこれを糧に一生を生きていくことができると思います。100人が見て100人が正しいという伝え方かは分からないけれど、少なくとも渉らしい『愛情の伝え方』だったなぁ、と私は思いました。

日々樹渉が氷鷹北斗と出会えてよかったし、その逆もしかりだな、と。あんさんぶるスターズの子は出会うべくして出会った子たち、というのが確かにいるような気がしますが、運命で出会ったわけではない気がするので、本当に、それぞれ出会うべき人間と出会えてよかったし、この子たちがあんスタにいてくれてよかったと思いました。

余談ですが、丁度この後に怪盗イベで渉は同じ部活の後輩の友也に自分の生い立ちを話すんですけど、渉なりに、自分のことを知ってほしかったっていうことなのかな。そうだったら何だか、人間として不器用だけれど、何かを残そうとしているところが愛しいなと思いました。

 

⑥Eden

今回のイベントで、一番、いっちばん好きな台詞です。

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元々Edenで一番好きなのが日和だったのですが、もう取り返しがつかないくらい好きになりました。

『アイドルに恋をして、アイドルになる』

この台詞が、あんさんぶるスターズのアイドル、なんだと思いました。他のアイドルジャンルではもしかしたら聞けないような、そんな貴重な台詞かなって。

私たちは、アイドルに恋をしているわけではないからファンなのだけれど、彼らはアイドルに恋をしているから、アイドルなんですよね。日和のアイドル像みたいなのが綺麗で、美しくて、少しだけ、瀬名泉と似ているなと感じました。

彼は後ろ暗いところを決して見せないけれど、それもまた、『アイドル』として、胸を張ってステージに立つためのプロとしての姿ですし、巴日和は、どこまでも自分が恋して、愛した『アイドル』でいたいんだなって。そう思えた台詞だったので、今回のイベストで一番好きな台詞でした。

そして、ここ。

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同じユニットいて、ここまでアイドルに対する情熱というか、接し方が違うのも珍しい。茨は、あらゆる面でEdenやtricksterよりも秀でているかもしれないけれど、『アイドルに恋をしている期間』でいえば、日和のいうように『これから』なのだなぁと思いました。これからアイドルに夢中になって、憧れて、恋をする。そんな存在にいつか茨がなるのだと、確信しているような日和の台詞ですよね。大好きだと思いました。

茨はまだスタートラインに立ったばかり、という事実がEdenのその先、その上が見える気がして、期待と嬉しさで押しつぶされそうですね。

日和は、性格的には我儘で幼い面もあるかもしれないけれど、ジュンを導いて、凪沙を見つけて、茨をアイドルにする、Edenにとって、そんな大切な役割を果たしているのかなぁって。Edenにリーダーはいないのかもしれないけれど、強いていうなら、彼がそうなのかなと思いました。

 

trickster

このSSは、あんさんぶるスターズにとってtricksterが唯一無二の存在なのだと確信させられたお話でした。あんさんぶるスターズのアイドルは、アイドルを目指した理由も、場所も未知数です。けれど、tricksterは王道。アイドルになるべくして、アイドルを目指した男の子たち。多分、彼らは日和の言うようにあんスタで、天祥院英智と同じか、それ以上に『アイドルに恋をした存在』なんだと思います。

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始まりはきっと、誰だってそんなもんなんです。衣更は自分のことを普通だって言ったけれど、逆に言えば可能性が沢山あって、きっとこれから、どこへだっていける存在になんですよね。だからtricksterは、多分強い子の集まりなんだなって。

たった一人、メインストーリーで、たった一人になっても。苦しくて、みんなが傍から離れてしまって、でもそれでもスバルは舞台に立ち続けました。そして今、自分が前に進めなくなったとき、仲間は、隣で手を握って支えてくれました。

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スバルは、少しだけ落ち着いたあとに、自分の家族のお話をしました。

『母さんが好きだから、笑っていてほしかった』『父さんみたいな、アイドルになりたかった』

その姿は、スバルにしては随分と弱々しくも見えたけれど、私は健気で純粋な子供にも見えました。


そして、舞台に上がったスバルは、こんなことも言いました。

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一つ一つ、丁寧に苦手な敬語で話す姿が、あまりにも純粋で愛しかったです。こんな男の子が、アイドルじゃないわけないんだって、私はそう思いました。

 

⑧ONLY YOUR STARS

ONLY YOUR STARS!が、大好きです。ずっとずっと、大好き歌です。当たり前のように何度も聞いていたので、まさかその歌詞を見て意味を考えて泣く日がくるとは、思いませんでした。

『輝きたかったんだ あの空で光る星のように』

スバルがなりたかったもの、目指したもの、それがその答えが『ONLY YOUR STARS』にあるのだと思いました。

f:id:gasa1010:20180111002650p:plain最後の凪沙の表情があまりにも優しくて、スバルは本当に救われたと思うんですけど、これから先も、ずっとずっとスバルは救われていくのだと思います。彼はtricksterで、もうひとりじゃないから。

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最後のこの衣更の台詞が、大好きです。これって、あんスタだけじゃなくて他のどんなことにも言えると思うんです。そんな台詞を笑い飛ばすように言う衣更も大好きです。

 

他にも言いたいことが死ぬほどあるんですけど、うまくまとまらなかったので、あとはぽちぽち一人で発散します。

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今までも、一度だけあったんですけど、この画面に切り替わって、タップできなかったです。この先を見たいって、どうしても思ってしまうし、余韻に浸りたくて。泣きながらこの画面から、しばらく動かなかったです。もうなんか、本当にありがとう。

メインストーリーがスタートラインなら、SSは序章だなって思いました。最終回とか言われるのは、やっぱり最後まで分からなかったです。

トリスタを始め、最高に輝いているアイドルたち、これからも沢山のあんさんぶるを響かせてください。

改めて、トリスタSS優勝おめでとう!

そして、日日日先生。短い期間で45話も書いてくれてありがとうございました。自分の言葉じゃ語りきれないくらい、とっても素敵なストーリーでした!あんスタ大好き!